2009年にテキサス・レンジャーズスプリングキャンプ臨時コーチも務めた今任靖之(いまとう やすゆき)氏の書籍『投手革命―新世紀の投手を育てるPITCHING METHOD』。
今任靖之氏は1985年に福岡第一高野球部監督に就任し、1988年には、同校を春夏連続甲子園に進め、夏は準優勝に導いた実績のある方です。
私はもともと今任氏が考案した『イマトーメソッドスローイングマスター なげるーん』という野球の練習器具を購入し、少年野球をやっている息子たちに使わせ、自然で美しい投げるフォームの定着とインナーマッスルの強化のために今もトレーニングをさせています。
ただ、その今任氏の書籍を読んだことがなかったので、買ってみました。
目次
第一章 投手の置かれている立場と指導現場の実状
第二章 指導原理と指導方法の基礎
第三章 「2つの円」と「3つの三角形」
第四章 5つの投球動作
第五章 バッテリーが必ず知っておきたい大切な知識
第六章 「竹の棒」から生まれた「イマトニックアーム」
第七章 2つの投球リズム
第八章 甲子園で勝つための投球術
第九章 印象に残る甲子園出場投手の指導実例
第十章 アメリカ大リーグ(シアトル・マリナーズ)野球レポート
マリナーズとドジャースのコーチから推薦文あり

書籍内の「序文」に、メジャーリーグのマリナーズ コーチ責任者やドジャース ピッチングコーチの推薦文が署名と共に掲載されています。
シアトルマリナーズ コーチ責任者の推薦文
このたびは、今任氏ご本人から投球に対する考え方、技術、及び投球バランスの取り方に関する訓練方法のご教授にあずかり非常に勉強になりました。
今任氏の訓練方法は、投球メカニズム完成に必要な、主要な達成目標、すなわちバランス、方向、体重移動、身体の伸展などの訓練に幅広く有効です。
また、今任理論の教えの多くは、あらゆるレベルの投手が、その投球の質、熟達度を、より向上させることが出来る、というものです。
1999年10月18日 署名
ブライアン・プライス
シアトルマリナーズ
(コーチ責任者)
ロサンゼルス・ドジャース コーチの推薦文
適任かつ熟達したピッチングコーチとしての今任靖之氏に対する私の個人的な推薦の言葉を以下に記します。
今任氏は「ピッチング・ドクター」として有名であり、太平洋を挟んで第1位ではないとしても、少なくとも私のプロ野球生活の34年間の中で出会った最高のピッチングコーチの一人であります。
今任氏は投球動作のすべての部分についての完璧な知識を持ち、アメリカのピッチングコーチ陣に感銘を与えるほどの素晴らしい解説の術を心得ているのです。
今任氏の解説とドリルにより、我々は野球の最も効果的な投球方法を、完全に決定的に理解させていただいた。
2000年9月4日
ジム・コルボーン
メジャーリーグ ピッチングコーチ
(現ロサンゼルス・ドジャース)
読んでみた感想
内容はマンガ、写真、イラストを駆使しながら、理論的にピッチングを紐解いています。
マンガとイラストがありながらも、学術書のような一面もあり、論理的な印象。
一回読んだだけでは到底理解が深まらないため、息子たちとの実践を重ねながら読み解いていこうと思っています。
余談ですが本文中、『「爪」と「マメ」の手当て』の解説があり、爪が割れた時の対処として、「水溶性ばんそうこう」などを使う対処方法は初めて見たので、参考になりました。
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