山本昌特集の2014年7月28日放送「プロフェッショナル 仕事の流儀」。
番組内で「心技体、どれを維持するのが一番大変ですか?」という質問に山本昌投手が答えていましたのでご紹介します。
休んで回復を待つのではない
キャンプが始まって一週間、山本昌投手はしきりに体調を気にしていました。
腰に違和感があり、イメージ通りにまわっていないと感じていたそう。
しかし、山本昌投手は休もうとしません。
休んで回復を待つのではなく、身体を鍛え、調子を整える
キャンプ中盤に入ると一軍入りを賭けた闘いが本格化する中、恒例のダッシュを敢えて坂道で行い、負荷をかけていく山本昌投手。
それから2週間後、いよいよ山本昌投手は実践形式のマウンドに立ちます。
心配された腰もキレを取り戻しつつあり、12人に投げ、ヒットをわずか2本に抑えます。一軍入りに向けて、ひとつ階段を登った瞬間です。
心技体、どれを維持するのが一番大変ですか?
この質問に対して、山本昌投手が答えます。
山本昌投手
「一番はやっぱり若いころから比べて落ちたなっていうのは体です。
逆に技術は上がっているので。
恐らく自分のキャリアハイの時よりも、技術は今の方が数段上だと思います。
心なんて自分の気持ち一つでどうにでもなりますから、一番最後でいいんじゃないですか。」
山本昌投手ならではの重みのある回答ですよね。
確かに技術は積み重なるので、あとは定着させるのと、崩れないように維持させれば、どんどん技術は向上していきます。
心の面やメンタルも、一瞬で変えることは不可能ではありません。
やはりそうなると、体だけは「老化」による物理的な衰えは避けようが無いので、プロ野球の一軍レベルでの維持となると、相当に厳しいのでしょうね。
毎年毎年、18歳の若い選手が入ってきますし、20代の選手も最も脂の乗った身体にプラスして、メキメキと技術が上達していく訳ですから、彼らと競うための体の維持は想像を絶するものがあります。
本記事の前半で、腰の違和感があっても、休むどころか、むしろ、敢えて負荷をかけることで調子を整えるという山本昌投手の考え方を掲載しました。
もちろん、その違和感やケガの内容によって、常に敢えて負荷をかけるとは言えないとは思いますが、こういう姿勢がなければプロではやっていけないのでしょうね。
このような考え方が、山本昌投手が最も維持が困難と答えた「体の維持」に一役買っているのかもしれません。