2013年1月に放送されたNHKのテレビ番組「おしえて田中将大選手!」で、少年野球小僧が田中将大投手に質問をして、マー君が答えていました。
以前ご紹介した『田中将大が教える、試合で緊張しない方法とは?』と『ピッチャーの心を強くする方法。田中将大「気持ちを強く持つ」』も同じ番組内でのマー君の回答ですが、今回ご紹介するのは、これら以外のマー君への質問と回答です。
質問「ホームから二塁へどうしたらバウンドをしないで届きますか?」
▼マー君の答え
「二年生の時に初めてセカンドでランナーを刺して、アウトにした時は覚えている。周りからも褒められましたし、それで野球の楽しさを知っていったのかなというのはあります。無理にノーバウンドで投げなくてもいいんじゃないかな、と。
このまだ身体ができていない時期に、届かないんだったら届かないで、ワンバウンドで強い球を投げればいいんじゃないかと思う。
手だけではどうしても投げられないと思うので、しっかりと脚を使って、取った後状態が起きるというか高くなっちゃうので、低い姿勢のまま脚を使って投げればいい。」
マー君は小学生の時はキャッチャーをやっていたんですよね。だからこそ、実体験に基づいたアドバイスなのかなと思います。
私も少年野球を見ていると、キャッチャーが無理にノーバンで二塁へ送球しようとして、球が山なりになって遅かったり、悪送球になるケースをよく見かけます。
低くていいから、鋭い球を投げるようにした方が球も速くなりますし、コントロールも付けやすいので、マー君もおっしゃるように、ワンバンで投げるようにした方がいいですね。
質問「うまくいかない時はどういうふうに乗り越えていますか?」
▼マー君の答え
「自分に対して壁になっているものとしっかりと向き合うということが大事。
(2013年、楽天球団創設から初めての、地元仙台での開幕戦で先発し、被災地のファンの前で負けてしまった試合について)自分の中で悔しさがあったし、いろんな思いもあったが、体調が万全ではないシーズンでも無理に勝負を急がず、丁寧なピッチングで壁を乗り越え、4年連続二桁勝利を達成できた。」
「うまくいかないことに逃げない、直視する」ということかなと思います。
うまくいかない時、失敗ばかりする時は、逃避したくなりますよね。
しかし、そこをグッとこらえて、目の前にある壁や困難が何かを見つめて対処し、解決していくしかありません。
質問「コントロールを良くするにはどうしたらいいですか?」
▼マー君の答え
「小手先だけでストライクを取ってもバッターに打たれてしまうので、身体をしっかりと使った中でストライクは自分の狙ったところに投げられないといけないと思うので、まずはバランスのいいフォーム。肘が下がっているとコントロールが付けにくく、故障の原因にもなる。
肩のラインより肘が低いにはダメ。サイドスローの人でも肘は上がっている。
(負けた経験について)こういう経験はその時は嫌でも、後から考えれば良かったなぁって思えることがたくさんあるので、いろいろな経験をした方がいい。」
質問していた少年はピッチャーなのですが、投球の際に肩よりも肘が下がっていました。
典型的な、いつか故障する可能性が高いピッチャーのフォームです。
肩から上に肘を上げて、あとはトップの位置を頭の少し上に持ってこないとダメかなと思います。
質問「マー君は小学校の頃の将来の夢は何ですか?」
▼マー君の答え
「プロ野球選手です。
野球を続けていれば少なからずチャンスはある。
野球を辞めてしまえば、プロ野球選手になうというチャンスも無くなりますし、続けている限りチャンスはゼロじゃないと思う。」
プロ野球に限らず、プロになったアスリートの小学生の卒業文集で、「将来プロ選手になる」と言い切っている方って多いですよね。
イチローとか、サッカーの中田英寿、テニスの錦織圭などなど。
明確な目標と続けること。大事なんだなあとあらためて思いました。
この番組はマー君が楽天に所属している時のもので、現在、マー君はメジャーリーグに行ってしまいました。
このような企画が今後実現することはないかもしれませんが、またマー君の少年たちへのアドバイスを聞いてみたいものです。