以前の記事、「耳鳴りで耳鼻科を受診「異常なし」だったが、まだ鳴ることがある…」でも書きましたが、私の左耳で耳鳴りが鳴るようになってしまい、耳鼻科を受診しましたが、「異常なし」と診断されました。
しかし、その後、完全に治るとは言えない状況が今も続いており、鼻に「シュッ」とする点鼻薬を朝晩しています。
自分が耳鳴りになってからというもの、耳鳴りについてネットやテレビ、冊子などで調べているうちに、耳鳴りが鳴っている方の中で「突発性難聴」という病気に発展している方がいることを知りました。
今のところ、私の場合は突発性難聴ではないようですが、今後、そうなる可能性もゼロではないため、突発性難聴になった場合の初期症状や治療内容、耳鳴りに多いとされる原因のひとつ「ストレス」についてなどをまとめておきたいと思います。
突発性難聴が完治した事例:25歳の男性の場合
昨年放映されていたNHKの番組『チョイス@病気になったとき』で「あなどれない!耳鳴り」の回を見ました。
この中で、突発性難聴になった25歳の男性がインタビューに答えながら、完治までの状況が紹介されていました。
突発性難聴の初期症状は突然の「キーン」という耳鳴り
男性はDJ(ディスクジョッキー)が趣味で、25歳と若い方でした。
この方が突発性難聴になってしまった方なのですが、ある日、突如「キーン」という大きな耳鳴りが始まったそう。
感覚としては、耳が蓋をされた感じらしいです。
これが、この方が体験された突発性難聴の初期症状です。
一般的な突発性難聴の特徴とは?
この男性に限らず、一般的な突発性難聴の特徴をまとめます。
- 音の聞こえが悪くなるのは片方の耳がほとんど
- 約3~4割の方がめまいも同時にあらわれる
- めまいの発作は一度きりが多い
- 耳鳴りも同時に起こることが多い
- ストレスが誘引になることもある
突発性難聴は何の前触れもなく、突然起こるようです。怖いですね…
原因はヘッドホンではなかった!
さてさて、男性は初期症状を自覚してしばらくたってから、音楽を聞こうと思い音楽プレーヤーのイヤホンをした際に右の耳が聞こえていないことに気づきます。
やはり前述の「突発性難聴の特徴」の通り、片方の耳だけ聞こえが悪くなっていますね。私も左耳のみ、耳鳴りが鳴ります…
男性は、なかなか病院へ行けず、結局、病院へ行ったのは5日後になったとのこと。
男性はDJが趣味で、冒頭、クラブハウスの中でディスクジョッキーをしている映像が流れていたのですが、その時は、大きめのヘッドホンをしていたので、
「はは~ん、この人はヘッドホンで大音量をいつも聞いていたから突発性難聴になったのだろう」
と心の中で思っていたのですが、実はそれは関係ないとのことでした。
では、この突発性難聴の原因は何だったのかというと、「疲労や原因不明のストレス」だろうということでした。
どうもこの男性は、突発性難聴になる前後に、引越しなどが重なったことで疲労やストレスが溜まっていたようです。
突発性難聴になる原因は他にもあると考えられている
なお、突発性難聴になる原因は疲労やストレスの他に、
- その他の理由による耳の中の血流障害
- ウイルスによる感染
などが考えられているみたいですが、突発性難聴になる原因としては直接的には「原因がはっきりと分からない病気」というのが現在の医学的見解のようです。
どうして疲労やストレスで突発性難聴になると考えられるのか?
まず、突発性難聴の初期症状である「耳鳴り」になるメカニズムは以下のようです。
- 疲労やストレス発生!
- 耳のちょっと奥あたりを「内耳(ないじ)」と言いますが、疲労やストレスの影響で内耳の血流が悪くなる
- 内耳は音を捉える役割がありますが、内耳の血流が悪くなったことで、内耳の機能が低下し、脳が音をもっと拾おうと感度を上げる
- 内耳が「異常興奮状態」となり、この時に生じる雑音が「耳鳴り」となる
これが「耳鳴り」になるメカニズムですが、ここで内耳の機能が悪化しすぎたことで「突発性難聴」になったのではないか、ということのようでした。
男性はすぐに入院! 治療内容は?
男性は「突発性難聴」と診断され、内耳が急に悪化しているとのこと。
早期に治療をしないと聴力を失う可能性が高いと判断され、すぐに入院となりました。
治療内容は「薬」
男性の場合は運良く、薬で7日目に治りました。
治療内容は入院中、内耳の血流を良くする薬で聴力の回復に成功したとのことです。
ただ、これは珍しいほうのようで、もし、もうちょっとでも病院へ行くのが遅かったら、聴力が回復できなかったかもしれないというお話でした。
この男性は病院に行くまで5日かかってしまったので、本当に危なかったようです。
突発性難聴が発症したあと、1週間以内の治療で聴力の回復が見込まれる確率は60~70%。
耳鳴りがひどいなどの異変があった際は、すぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
なお、突発性難聴は「再発は無い」ようです。完治するか、治らないか、ということでしょうか…
病院を退院して、突発性難聴が完治! 趣味のDJも継続!
男性は退院後も内耳の血流を良くする薬を飲み続けているとのこと。
ただ、もう耳鳴りも無いようで、これまで通りの生活に戻ったようでした。
薬を飲んでいるということですが、一生飲み続けるものではないと思いますし、聴力が回復したとのことだったので、これは「突発性難聴が完治した」と言えるでしょう。
男性は、また趣味のDJを続けているとのこと。
DJが直接的な原因ではないということでしたが、いかにも耳に影響がありそうなのに、「やっぱり続けるんだ~」と思いましたw 楽しみはなかなか止められないですよね~
しかし、私も同じ「耳鳴り」になった者として、この男性が人ごとのように思えず、回復して良かったなあ、と。
耳鳴りは本当に集中力が低下し、生活に支障をきたしますからね。
「耳が急に聞こえなくなった」など突発性難聴の疑いがあった際は、すぐに耳鼻科を受診されることをおすすめします。