少年野球コラム

日本一に輝いたことのある愛媛の少年野球チーム「和気軟式野球クラブ」はなぜ強かったのか?

たびたび記事にしていた『和気軟式野球クラブ』ですが、2015年8月30日で廃部になってしまったとのこと。

12名という少ない部員でマクドナルドの全国大会で2014年に優勝したということで、どうして強いのか気になって調べていた内容をまとめます。

ヒントを優勝時の選手の親御さんのブログから探る

日本一への道のり』というブログがあります。

このブログは和気軟式野球クラブが、2014年の高円宮賜杯第34回 全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメントで優勝した際に、選手だった親御さんが綴っているようです。

他に参考になる情報は得られず、このブログが貴重な情報源でした。

記事を拝見していると、私も少年野球をやっている息子の父親なので、共感する部分も多く、大変勉強させていただきました。

ただ、『愛媛の少年野球チーム「和気軟式野球クラブ」が廃部になっていた!』でも書きましたが、真にチームが強い理由は監督さんやコーチさんの指導方針を伺ったり、練習状況を見学するなどしないと分からないでしょう。

そのような前提の上で、得られた情報から強いチームのヒントを得られればと思います。

居残り練習、すごい集中力で黙々とバットを振り込む

平日のグラウンドでの全体練習は19時30分までのようですが、選手達は率先して居残り練習をしているようです。

練習内容は、

  • 駐車場で監督がトスして打つ
  • 自分の順番が来るまで後ろで素振り、スイングチェック

とのこと。

それだけではありません。集中力がハンパないのです。

大きな大会が近付くと恒例の光景とのことですが、

  • みんな真剣におしゃべりもせず、黙々とバットを振る
  • おちゃらけたり、ふざける選手は即帰らされる
  • 1時間以上ほとんど私語は無し。全員がすごい集中力で振りまくる

ということで、ブログを書かれている親御さんの解説では、

  • ほとんどのチームがこの集中力が切れて自滅している
  • 和気がそこそこ強いかもしれないが、90分集中力が続く練習ができているかもとても大事
  • 小学生にはなかなか厳しい注文だが、これが試合にねばり勝つ最低条件となる

とおっしゃっております。

これ、小学生で野球をやっている子どもを持つ親なら、この集中力がいかにすごいことがよく分かると思います。

子どもって本当に集中力が無いですからね。。

バットを振り抜くこと自体も、もちろん必要な練習かと思いますが、それ以上にこの集中力を養う姿勢というかチームの雰囲気が、強いチームの理由のような気がします

早朝に走りこみ、ランニング(朝ラン)をされている模様

これはチーム全体ではなく、ブログを書かれている親御さんの息子さんと何人かだけかもしれませんが、土日は野球があるため、それ以外の平日は毎朝5時半起床、5時45分に出発し、「朝ラン」と称して3~4km走っているようです。

もともとは小学校のマラソン大会に向け、近所の友達を誘って3人で毎朝ランニングを始めたよう。

ランニングの中でも「タイム走」という、以下のような目標タイムを決めて走る練習もされている様子。

  • 1kmを4分20秒×5周
  • 700mを2分48秒(1km4分ペース)のスピード練習を4本
    最後に1km走

やはり、走り込みは大事なのでしょうね。

息子が所属している少年野球チームでも早朝に走り込みをしている選手がおり、その選手のお父さんにも走り込みの大切さを教わりました。

我が家でも独自に朝練習をしておりますが、息子の課題解決の優先順位との勘案でメニューに組み込むべきか思案しているところです。

監督の男気溢れる愛のメッセージ

ブログを書いている親御さんの息子さんが、優勝したマクドナルド大会の県大会10日前に、自身の苦悩から、監督へ「野球辞めます」と言ったそうです。

監督とその息子さんがいろいろ話した中で、監督が息子さんへのメッセージが以下です。

「お前が野球辞めるんやったら監督も野球辞める」

か~~っ! しびれますね~

息子さんの親御さんも、

「私は監督の言葉を一生わすれません。」

「これが男気です。これが指導者です。」

と綴っておられます。

監督の愛が感じられるメッセージですよね。

きっと、監督やコーチ、選手の絆は相当深いものだったと思われます。

こういうところも、チームが強い理由のひとつかな、と思いました。

私の息子がいたチームで、息子たちが退団するかという時のことが、思い出したくなくても、どうしても思い出されてしまいます。。

すごい差だったなあ…

本当、うらやましいです。。

息子たち以外にも以前より何名か退団していたのですが、こういうのを体験していた中で、和気軟式野球クラブの監督さんのメッセージを拝見すると、これが全国一のチームと選手がぽつぽつと退団してしまうチームの差なんだと痛感せずにはいられません。

やはり指導者って大事だなあと思います。

「常勝チームに名将あり」

という野球の格言がありますが、やはり、そうなんでしょうねえ…

その他、気になった点

  • 自宅の庭でのトスバッティングが本格的。ネットとかすごい。あと「500回振り抜いた」とか回数も多い。「庭の土が素振りでえぐれて穴が出来ているので分かる」とも。
  • 大人用のバット(800~850g位)や1kgのマスコットバットで素振りされている様子。
    ブログの記事の中で、「監督に頭が傾いていることを指摘されたらしいので、そこを注意しながら練習。普段の練習では1kgのマスコットバットを振っているんで、若干軸がぶれたり、頭が傾くんかな?」とあるように、重いバットの是非は要確認かも。
  • 5月27日という春くらいでも、外でラダー主体のメニューや馬跳びもされている。
  • 「野球ノート」を書いている模様。内容は不明ですが、意識付けに最適か。
  • コーチングについて。チームの一期生がコーチとして教えに来ている際、きちんとポイントを抑えていて実に分かりやすい教え方をしているとのこと。
    ミスをしても、何が悪いか。どうすれば改善できるか。目線を下げて教えてくれるとのこと。
    「子供は吸収が早いが、忘れるのも早い。根気よく繰り返し繰り返し教え込む。忍耐力がないと駄目だ。」という意見にとても共感

いやあ、これらだけでもかなりヒントになりました!

本当はまだまだブログでは分からない強さの秘密があると思いますが、参考にさせていただきます!

見ず知らずの者のためにブログを書いている訳ではないと思いますが、ブログを書いてくださっている親御さんには本当に感謝です! ありがとうございます!

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