少年野球をやっている長男が小学4年生の時にシーバー病になったのですが、整体の先生から教わったシーバー病の方のためのテーピング方法をご紹介します。
<ご注意事項>
教わったことを出来る限り詳しくご紹介したいと思いますが、私は専門化ではないため、不足や間違いがあるかもしれません。ですので、シーバー病になった際はテーピングに詳しい整体の先生や専門家のアドバイスを受けることを強くおすすめします。
本記事はあくまでも参考情報としてご覧ください。(とは言っても、私はこの教わった内容で、ずっと子どもにテーピングしていました)
テーピングをする具体的な「3つの目的」
まず、テーピング内容の解説の前に、整体の先生から教わった、テーピングをすることの具体的な「3つの目的」をご紹介します。
- 炎症を起こしているかかとの踵骨(しょうこつ)付近をテーピングすることによって、皮膚と筋肉の間にある「筋膜(きんまく)」に「間隙(かんげき=隙間のこと)」を作ってあげて、神経線維の流れを良くし、炎症を抑える
- 間接的に原因になっている、ふくらはぎにある2つの「腓腹筋(ひふくきん)」の緊張を緩めてあげる
- うちの息子の場合は痛みがかかとの上の方なので、おそらく腓腹筋の影響だと思われますが、念のため、足の裏の「足底腱膜(そくていきんまく)も緩めてあげる
これらの目的をテーピングによって達成することで、痛みを和らげ、シーバー病を快方に向かわせよう、というアプローチですね。
テーピングは学校ではしない。テーピングをしてはいけない時とは?
テーピングの準備の前に、今回ご紹介するテーピングをしてよい時とすべきではない時をお伝えしなければなりません。
基本的に「動く時」はテーピングをすべきではありません。
というのも、テーピングをして運動すると、テープがずれたり、縮んで山になったりして、そこが突起となり、患部(今回の場合はかかと)とぶつかることで、痛みが生じる可能性があり、最悪、悪化しかねません。
ですので、うちの子の場合は、野球の練習中はもちろんのこと、学校へ行く前はテーピングをしていませんでした。
うちがテーピングをしていたのは次の場合です。
- 野球の練習が終わったあとで、かかとが痛んでいる場合
- 寝る前
- かかとの調子が悪い時で、どこにも出かけない、または、出かけるにしてもそれほど動く予定が無い場合
なお、テーピング前にかかとが熱を持っている場合は5~10分程度、アイシングしてかかとを冷やしましょう。
テーピングの準備
次に、テーピングに必要な「キネシオロジーテープ(キネシオテープ)」について解説します。
シーバー病になってしまった長男を連れて行った整体の先生は、「キネシオロジー」と呼ばれる治療法に精通した先生でしたので、「キネシオロジーテープ」、または、「キネシオテープ」というテープを使ってテーピングをします。
なお、今回ご紹介するキネシオロジーテープを使ったテーピングにご興味があり、もし整体や整形外科に行かれる際は、「キネシオロジーテープを使ったテーピングができますか?」と事前に問い合わせるといいと思います。
キネシオロジーテープの幅
キネシオロジーテープの幅は、部位や用途によって幅が25mmの細いタイプのものから75mmの太めのものまであります。
今回、整体の先生が小学4年生の長男にテーピングしていた際は50mm(5cm)のキネシオロジーテープでした。
大人や体格のいい方だと、50mm以上の幅が必要かもしれませんが、小学生以上でしたら大人も含めて50mmで良さそうに思います。(不安な方は専門家のアドバイスを受けてくださいね)
キネシオロジーテープの購入
キネシオロジーテープは近所のドラッグストアでも購入可能ですし、amazonでも購入可能です。
近所のドラッグストアではなかなか複数巻セットがありませんので割高です。ある程度使う予定がある場合はamazonで複数巻セットのテープを購入した方が断然安いです。
価格の目安
ざっくりですが、近所のドラッグストア等では4.5mで800円くらいなので、1mにつき約178円です。
amazonでは、5m×6巻で30m分が3,163円。1mにつき105円なので、上記のものよりも1mにつき72円も安いので大変お得です。
なお、「シーバー病の治療法と完治させるには? 予防法は?」の「テーピングの前に整体の先生が塗ってくれた『バイオフリーズ』の目的と効果」でもご紹介していますが、整体の先生は、テーピングの前に『バイオフリーズ』というキンカンみたいなものを塗ってくれていました。
『バイオフリーズ』は冷やす目的のほか、テーピング前に塗ることでテーピング部分のかぶれ防止にも役立ちます。肌が弱い方には特におすすめです。(うちの子もかぶれが防止されていました)
キネシオロジーテープを切っておく
キネシオロジーテープを購入されましたら、あらかじめ使う分だけテープを切っておきます。
片足のかかと分で3枚必要になります(種類としては2種類です)。

上の画像は冒頭の写真と同じですが、長いのが1種1枚、短い方が1種2枚の合計3枚です。
テープをめくれづらくするカッティング方法
各テープのサイズをご紹介する前に、テープがめくれづらくなるカッティングのコツをお伝えします。
それは「全ての角を切る(落とす)」ことです。
テーピングをしていると、服にあたったり、体が接触したりしてテープがめくれてくることが多々あります。
せっかくのテーピングが剥がれてきて、効果が薄くなる可能性もあります。
できるだけテープをめくれづらくするための工夫として、上の画像にもあるように、全ての角を切っておくことで、角を切らずにテープを貼るよりも、角を落としてテーピングしたほうがめくれづらくなります。
これは、シーバー病のテーピングに限らず、どのような部位のテーピングでもあてはまると思うので、若干手間にはなりますが、角を切っておくことをおすすめします。
キネシオロジーテープのカッティング:長い方(1種1枚)のサイズ

- 横の長さ:38cm
- 縦の長さ(テープの幅):5cm(50mm)
- 縦の高さ(テープの幅)半分に、20cmの切り込みを入れる
※だいたいどのキネシオロジーテープでも、裏の剥離紙(はくりし)に一定のメモリとなる線が印刷されているので、目安を記録しておくとカッティングしやすくなります。
このテープは足の裏からふくらはぎにかけてテーピングするものです。
なお、このテープの貼り方の詳細は後述しますが、切り込み部分はふくらはぎに貼り、切り込みの無い部分は足の裏に貼ります。
今回ご紹介しているテープのサイズは、うちの子の小学4年生の時(身長133cm、足のサイズ22cm)に最適なサイズですので、身長(ふくらはぎ)や足が大きい方は全体を長くする必要があるかもしれませんのでご注意ください。
キネシオロジーテープのカッティング:短い方(1種2枚)のサイズ

- 横の長さ:17.5cm
- 縦の長さ(テープの幅):5cm(50mm)
このテープは同じ大きさのサイズのものを2枚用意する必要があります。かかとを「足の裏側」からと「アキレス腱側」からテーピングする際に使います。
テーピング方法の解説
さて、いよいよテーピングに入ります。テープは3枚用意してありますので、3箇所にテーピングします。
足の裏側からかかとにテーピング
まず、足の裏側からかかとにテーピングします。使うテープはあらかじめ用意した短いテープです。
テープの裏側を上にして、真ん中から剥離紙をやぶる

テープの真ん中あたりに力を入れて、紙をやぶく感じでテープの端からビリビリと剥離紙をやぶきます。剥離紙だけがやぶけ、テープはやぶけたり切れたりしませんのでご安心ください。
※この時は、テープの角を切れば、はがれづらくすることができるということを知らなかったので、テープの角を落としていませんでした
かかと部分のみ少しテンションをかけて、足の裏側からテープを貼る

上の写真ように、テープの一部を少し引っ張ることを専門用語で「テンションをかける」と言います。

このようにテープをちょっと引っ張りながら、かかとに貼ります。
注意点としては、テンションはかかと部分のみにして、それ以外はテープを引っ張らないで、緩めて貼ります。そうしないとかぶれます。

これで貼り終わりました。
アキレス腱側からかかとにテーピング
次にアキレス腱側からかかとにテーピングをします。使うテープはこちらも、あらかじめ用意した短いテープです。

こちらも、アキレス腱部分のみテンションをかけてあげながら貼ります。幅で言ったら1~2cmだけテンションをかける感じです。
アキレス腱部分を貼ったら、あとは引っ張らないで貼ります。

貼り終わったら、こんな感じになります。
【注意】ちょっとした「テープのしわの山」も痛み発生の原因になります!

上の写真の赤丸をご覧ください。テープの貼り方が甘く、しわになって「小さな山」ができているのがお分かりいただけますでしょうか?
こういうところが、靴や地面と接着した際に、かかととぶつかって痛みの原因となることがありますのでご注意ください!
このようになってしまった場合は、きれいに貼り直しましょう。
数回程度の付け直しでしたら、テープの接着力は全然無くなりません。
「足底腱膜(そくていきんまく)」から「腓腹筋(ひふくきん)」にかけてテーピング
最後に「足底腱膜」から「腓腹筋」にかけてテーピングします。使うテープはあらかじめ用意した長いテープです。
皮膚を緊張させた状態でテーピング
皮膚を緊張させながらテーピングするため、足の指を曲げながら、つま先を立たせます。

こんな感じですね。ちなみに靴下は脱いでいいですw むしろ脱いだほうがテーピングしやすいです。
「足底腱膜」部分から貼っていきます

足底腱膜は足の付け根あたりにある筋肉ですが、拇指球(ぼしきゅう=足の親指とひとさし指の下の方にある大きめの丸い部分)あたりから貼っていきます。
テンションは不要です。
この部分が冒頭の「3つ目の目的」にあった、私の息子にとっては「念のためにやっておく」テーピング部分です。
かかとの丸みの部分はしわができやすいのでテンションをかけてもいいです

かかとの丸み部分はそのまま貼るとしわが出来やすいため、しわが出来たままテーピングを終えてしまうと、前述のように痛みが発生する原因になりかねません。
そのため、この辺だけは、適宜テンションをかけて(=引っ張って)もかまいません。
しわが出来ないように気をつけましょう。
腓腹筋のところは一旦、仮で貼ってしまいます

腓腹筋の部分は剥離紙を全てはがし、一旦、仮で端の方だけを貼っておきます。
あとは両サイドを貼っていきます

かかとの横の「へっこみ」部分を通過して「V字」のように両サイドを貼っていきます。

上の写真は後ろからみたところ。
貼り終えたあとは、手の熱を加えることでよりフィットさせることができます!

テーピングの接着剤は、アクリル系の接着剤なので、少し手の熱を伝えることでよりフィットさせることができます。
テーピング部分を軽く手でにぎる感じで、優しく押してあげます。
テーピング完了!
これで、ようやくテーピングが完了です! お疲れさまでした!

横から見たところ。

後ろから見たところ。
文字と写真で解説すると、すごく長く感じますが、慣れたらテープのカッティングを含めて、5~10分くらいで終わると思います。
私の場合は、しばらくテーピングが続いていた際、ある程度、あらかじめ複数回分のテープをカットしておいて、ストックしていました。
時間短縮になりますのでおすすめです。
テーピングがずれないようにネット包帯も使ってました
テーピング完了後、我が家では、テーピングがさらにずれない工夫として、以下のような「ネット包帯」を購入し、テーピングの上から装着していました。
靴下をはかなければならない時は、ネット包帯の上から靴下をはかせていました。
このページをご覧いただいているということは、シーバー病でお悩みかと思います。うちの場合もバリバリ野球の練習したいのにできない、というもどかしさなど、本当につらかったです。。
しかし、ここで無理をしたり、適切じゃない処置をすれば、かえって長引いたり、悪化する可能性もありますので、適宜専門家にも相談されることをおすすめします。
早期の回復をお祈りしております。
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