親愛なる子どもたちへ
様々な場面で、一方からの状況や情報だけで判断すると、いい結果にならないことがあるので、別な視点で物事を見るということも覚えておくと、人生がよりプラスになると思うよ。
次に具体例を交えて解説する。
例1.人と人の争いごと
何かトラブルや争いごとがあったり、誰かに対して怒りたくなるようなことがあった時は、両方から話しを聞いたり、怒りたくなる人にすぐ怒らないで、どうして自分が怒るようなことをしているのか聞いてみよう。
例えば、父さんが君たちに怒りたくなるようなことを君たちがしていたとする。
だけど、よくよく君たちに理由を聞いてみると、ちゃんとした正当な理由があったりする。
そうすると、父さんは勘違いだと認識して、怒ることもなくその日は楽しく過ごすことができる。
これをもし、父さんが君たちに何も聞かずにすぐ怒っていたら、君たちは、どうして怒られるのかと思い、父さんに事情を説明しようとするだろう。
父さんはもう完全に誤解しているので、それを「言い訳」だと考えて、聞く耳を持たず、一方的に怒るかもしれない。
その事情を聞いた段階で、「誤解」だと気づいて父さんが君たちに謝れればいいが、感情的になった時はそういかないかもしれない。
常に理性的でいられればいいが、人間の心はそんなものだ。
だから、最初から別な視点から物事を見る目を意識して、どうしてそうなったのか確認した上で、必要なら指導なり怒るなりしてもまあ意味はわかるけど、そうでないなら人間関係が悪くなるような行動をしてしまう可能性もあるから気をつけたほうがいいよ。
父さんもまだまだだから、気をつけるように意識するよ。
例2.国やテレビ、新聞、本、ニュースなど公共的な情報
これらの情報が常に正確、正しい、間違い無い、と思ったら大間違いだった。インターネットの情報もそうだし、父さんの言っていることもそうかもしれない。
父さんも子どもの頃は、テレビや本、ニュースなどは絶対正しいものだと信じていた。
しかし、大人になったら、必ずしもすべてが正しいとは限らないことがわかった。
なぜなら、大人だって間違うからだ。
または、その時は誰もがそれで正しいと信じていたことが、後になって全然違っていたということもある。
それ以外にも、情報というのは、情報を発信する人の立場に有利なことを事実とは関係なしに発信されることもある、というのがわかったんだよ。
まだ、この辺は難しいとは思うけど、今度、もっともっと詳しい具体例で教えたい。
例3.会社から発信される情報
例2と同じような話だけど、会社からの情報というのも、その会社にとって有利なことしか言わない。
コマーシャルやチラシ、ダイレクトメールなどの宣伝など、会社が何かを売るために、売れなくなるようなことは言わないんだ。
この辺もちょっとまだ難しいと思うから、もう少し大きくなったら、詳しく教えたいと思う。
ここで書いている父さんの話だって、もしかしたらそもそも間違っていたり、今は誰だって信じて疑わない、正しいことだと思っていることが、実は後になって間違っていたということもあるかもしれない。
だから、「こういうこともあるんだ」と意識しながらも、最終的には自分で考えて、行動してほしい。
最終的にはいい思いをするのも、嫌な思いをするのも君たち自身だからね。
父さんより