我が家の小学5年生と3年生の兄弟は少年野球チームに所属していますが(2016年当時)、長男が2年生の2013年、8歳になった直後に野球のピッチング練習器具『スローイングマスターなげる~ん(なげるーん)』を楽天で購入しました。
なげるーん使用歴2年半(小学生の息子たちですが)の私から、なげるーんの使い方や効果、口コミ、購入レビューをします。
スローイングマスター「なげる~ん(なげるーん)」とは?
まず、なげるーんについてご説明しますと、以前の記事『【書評】投手革命―新世紀の投手を育てるPITCHING METHOD』でもご紹介した『投手革命』の著者であり、2009年にテキサス・レンジャーズスプリングキャンプ臨時コーチも務めた今任靖之(いまとう やすゆき)氏が開発した「野球のピッチング練習器具」です。
付属品
なげるーんを購入すると本体の他、見開きのマニュアル、足の位置を記した厚めの紙、使い方の解説などがあるDVDが付属します。
DVDの内容

以下の4つのコーナーで構成されています。
- プロローグ編
- 基本編
- 実践編
- 特性と使い方
なげるーんの特徴から使い方まで、DVDで分かりやすく解説されているので、迷うことはありません。
効果
なげるーんの効果は主に2つあります。
- 肩や肘に負担をかけることなく正しいフォームを作ることができる
- インナーマッスルの強化
2013年になげるーんを購入した当時は、長男が2年生で、体も小さく、ボールを山なりでしか投げられない状況。
少しでも速いボールを投げられるようになるにはどうしたらいいのかと、ネットでいろいろ調べる中で、この「なげるーん」に出会いました。
なげるーんで正しいフォームを作り、インナーマッスルが強化され、肩や肘の怪我をさせること無く、速い球が投げられるようになることを期待して購入したのでした。
使い方、使用方法
まず、使い方ですが、以下のYouTubeの動画でも解説されているのでご覧ください。
なげるーん開発者である今任氏の野球理論である「イマトー・メソッド」というものがあり、センター軸、体軸、基軸、母指丘(ぼしきゅう)の使い方に注意して振り込みます。
練習方法
時間は左右100回ずつ、15分程度
なげるーんのマニュアルでは1クールとして、1回4秒×100回=約7分を左右行うとしており、15分程度の練習となります。
小学生なら「2gヘッド=なげるーんS(スタンダード)」で十分
なげるーんには重さ違いがあり、
- 最も軽いもので、私が購入したなげるーんの先端についている重りが2グラムの 2gヘッド=なげるーんS(スタンダード)
- 5gヘッド=なげるーんM(マスター)
- 10gヘッド=なげるーんP(プロ)
- 25gヘッド=なげるーんX(エクストラ)
を組み合わせて行う練習方法があるのですが、うちの場合は、小学2年生で特に小さい体でしたので、無理をさせないために、全て「2gヘッド=なげるーんS(スタンダード)」のみで左右50回ずつ振ることからスタートしました。
練習開始当初、この練習内容でいいのかどうか自信が無かったため、購入した楽天の店舗さんに相談したところ、以下のような返答をいただきました。
小2と年長さん共に、アップ・クールダウンともに2gで問題ありません。
左右の片半身運動は、筋肉のバランスが悪くなり怪我の元となりますので
全てにおいて左右同等の運動量がベストです。利き腕以外の腕の振りの方がスムーズな場合、投球自体も
スムーズな腕に変えた方が上達する可能性が高いです。打撃も同様です。左右のバランスが良い事は、野球の上達に大変重要です。
現段階では、鏡を見ながら、カッコよく、楽しく、継続させる事を優先すると良いでしょう。
成長とともにインナー、アウターマッスルの細かい筋肉をまんべんなく
鍛える為に、段階的に10g、25gと導入をご検討下さい。
「年長さん」というのはうちの次男のことで当時は幼稚園の年長で6歳でした。
親切丁寧にご返答いただきましたので、この店舗さんはおすすめです。
練習方法の補足ですが、うちの場合は、雪で外練習ができない冬期間や夏場でも雨で外練習ができない朝練の際に、なげるーんを使って練習しています。
本当は毎日なげるーんを使って練習するのが望ましいとは思うのですが、通常の朝練の際はまず家の中でティーバッティングを100球こなし、その後近所の公園でキャッチボールやノックをしており、バッティングと実際の守備練習に時間を優先して使っています。
なげるーんで練習した結果どうなったか?
なげるーんを購入してから2年半、外で練習ができない時になげるーんを使った練習をした結果ですが、2年生までは左右50回ずつ、3年生から左右100回ずつ練習すると、まずフォームが美しくなり、球速が少しずつ伸びていきました。

なお、上の画像のように、付属のDVDでは、今任氏が過去25年間で1万人以上の投手を指導されたそうですが、肩や肘を壊した選手は一人もいないとおっしゃっています。「自分の自信となる指導方法と思います」とのこと。
なげるーんはバッティングにも効果が期待できる
また、バッティングについてもDVDで今任氏が、なげるーんを使って練習することで正しい姿勢と体の使い方が身に付き、バッティングでも効果があるとおっしゃっていたのですが、長男が3年生のシーズン終了時(11月)より左バッターに転向し、ちょうど冬期間に突入。
この期間に、なげるーんを使って練習していたことで、バッティングにも良い影響があったと思います。
長男は右利きなので、意識して左で何かをするということが日常的に無いため、このなげるーんを左手で振るという動作は、左側のインナーマッスルの強化とともに、左を動かす感覚を養うことにもつながったことでしょう。
その他
リハビリにも役立つ
その他、なげるーんに関しての情報ですが、肩や肘を壊した方がなげるーんをリハビリ用の器具として利用されていることもあるようです。マニュアルにも書かれていますが、筋力維持にも役立つとのこと。40肩、50肩のリハビリにも役立つとのこと。
ソフトバンクの今宮選手も高校時代に愛用
また、明豊高校からソフトバンクに入団した今宮健太選手は高校生の時は投手で、なげるーんの愛用者だったようです。
高校時代はなげるーんを1日に1,000回、1ヶ月に30,000回以上をノルマに振っていた模様。マニュアルの10倍です!
この練習だけの成果ではないと思いますが、170cm、71kgという体格で154kmを投げたというのは、やはり少なからず良い影響があったことと思います。
他にプロ野球選手では、前田幸長(まえだ ゆきなが)元巨人投手もトレーニングでなげるーんを使用していました。
2016年 甲子園準優勝投手 北海高校の大西投手も使用していた!

キャプテンでエースで四番、さらにV6の岡田准一似のイケメンということでも話題となった、2016年の甲子園準優勝投手の北海高校 大西健斗投手。
2016年の大晦日、12月31日に北海道で『北海野球部 いちばん熱かった夏』というテレビ番組が放送されました。
その中で、大西投手がなげるーんを使ってシャドーピッチングをしているシーンが流れていました。

このシーンは腰痛と肩の炎症を起こしていた時とのことで、リハビリの際のシャドーピッチングと思われます。
大西投手は守備用か何かの手袋をしてなげるーんをしていますね。うちの長男も手のひらを痛めた際は、バッティング用の手袋をしてなげるーんをしていました。
久保田スラッガーでも販売
あと、なげるーんは久保田スラッガーからも販売されていますが、基本的に商品本体は同じです。
ただ、見た感じ、DVDの印刷内容が違っているので付属品で一部違いがあるかもしれません。
まとめ
価格は楽天、amazon(アマゾン)ともに6,696円(税込)となかなかの値段がします。
木の棒などでも代用できるとは思うのですが、なげるーんは、
- 身体に過度な負担をかけず、効率よく効果を得ることに対して研究されて作られていること
- 使いやすいグリップ
- なげるーんを振った際に飛んでいかないようにストラップが付いている
という利点があるので、効率性を求める場合やリスクを最小にしたい場合はなげるーんを使った方がいいです。
小学生なら2gヘッド1本で十分ですし、小学校5年間、月平均15日使用したとして、15日×12ヶ月×5年で900日。6696円/900日で割ると1日約7.5円。
兄弟や複数で使えばさらに一日換算の費用は減りますね。
2年半に渡って定期的に使い続けている「なげるーん」は、我が家では欠かせない野球の練習道具のひとつです。
肩肘の負担をかけずに正しいフォームの習得や球速アップを目指したい方におすすめします。
amazonや楽天のその他の店舗は以下よりご覧ください。
久保田スラッガーのなげるーんは以下(こちらはサイズ違いの2本セット)。